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宗旨
臨済宗連合各派布教団『禅聖典』より

仏教は、仏陀によって説かれた教えである。仏陀とは覚者を意味し、仏陀を略して仏(ぶつ、ほとけ)ともいう。また釈迦族出身の聖者であるから、仏陀を釈尊(しゃくそん)、釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)、あるいは釈迦牟尼仏世尊(しゃかむにせそん)と尊称する。

仏陀の説かれた教えは膨大で、その依拠するところによって、仏教は数多くの宗派に分かれているが、仏陀の教えは「坐禅による悟り《(仏心)が根本でなくてはならない。

わたしたちの宗派は、この仏陀の仏心に直参(じきさん)し、仏心を宗旨とするので、別吊を「仏心宗《という。他の多くの宗派は、この仏心から説かれた教え、すなわち仏陀の言葉という意味で「仏語宗《といわれる。

したがって坐禅を生命とする臨済宗・黄檗宗・曹洞宗のいわゆる禅宗は、仏教の正門であり、仏教各宗の根源となるもので、古来より「禅は仏教の総府《とも「禅は仏法の全道《ともいわれる。

この〝悟り"を仏陀より代々の祖師方が、一つの器の水を、そっくりそのまま次の器に移すように伝えられてきた禅宗の一派が、臨済宗であり、黄檗宗である。

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